芦別市にある「カナディアンワールド公園」をご存知でしょうか?赤毛のアンの世界を忠実に再現している市営の公園です。
赤毛のアンは昔から、本や映画で親しんだ懐かしい物語。いつか、本家プリンス・エドワード島へ行って見たいと思っていたのですが、ここ北海道芦別市でも赤毛のアンの世界を体験できると聞いて行ってきました。
入園無料の公園ですので、かなりお得な体験ができました。紅葉するカナダに旅したような気分でしたよ。
芦別市「カナディアンワールド公園」とは
カナディアンワールド公園は、1990年7月にテーマパーク「カナディアンワールド」として北海道芦別市に開園しました。
「赤毛のアンの家・グリーンゲイブルズ」や「リンド夫人の家」、「ダイアナの家」など「赤毛のアン」の舞台である19世紀カナダの町並みを忠実に再現しています。
芦別市と「赤毛のアン」の舞台であるカナダ・プリンスエドワード島のシャーロットタウンの気候風土が似ていることからも、赤毛のアンの世界観に舞い降りたかのような疑似体験のできる特別なテーマパークでした。
しかし、業績不振から1997年10月に閉園。1999年から「芦別市営カナディアンワールド公園」として新たに開園し無料開放されていました。
2014年のNHK連続テレビ小説「花子とアン」の影響で来場する観光客が一時は増えたようですが、老朽化のため2019年10月20日を持って閉鎖することが決まりました。
芦別市「カナディアンワールド公園」園内を紹介
カナディアンワールド閉園の噂を聞き、両親を連れて行ってきました。実は、母はDVDで何度も見るほどの「赤毛のアン」好き。これは、閉園前に一度は連れて行かないと!ということで、はるばる飛行機で呼び寄せました。
カナディアンワールドの入り口から、数分車で走ると駐車場に到着。駐車場のすぐとなりに、カナダの町並みが現れます。
公園になってからは、きっと手入れはさほどしていないのでしょう。建物の老朽化はすすんでいます。
ほとんどの建物の中には入れないのですが、こちらはカナディアン鉄道などカナダを紹介する展示がありました。
町の建物の正面に広がる湖。アンが「輝きの湖」と名付けた湖を再現。
こちらは駅舎。アンとマシューが初めて会った場所です。駅舎の前のベンチでアンが背筋を伸ばして座り、マシューの方を覗き込む光景が目に浮かびます。
テーマパーク時代には来場客を乗せて園内を列車が走っていたようです。
アンの家へ行ってみましょう。
孤児として育ったアンが養女として迎え入れられ育てられた、マシューとマニラ兄妹の家です。
カナダ、プリンス・エドワード島にあるグリーンゲイブルズをモデルに、建物や室内が忠実に再現されています。
玄関を入って左手に客間。客間の左手には足踏みのオルガンがあります。
客間の右手にダイニングがあります。調度品も美しい。暖炉とロッキングチェアなど温かみを感じます。
ダイニングの隣にマシューの部屋が。こじんまりとしたベッドと部屋。マシューの身につけていた洋服や、カバン、靴、杖が並びます。
キッチン。マニラとアンがここで美味しい料理を作っていましたね。アンと親友ダイアナとのエピソードも思い浮かびます。
では、2階への階段を上りましょう。
2階には裁縫室があります。ミシンや裁縫道具、様々な生地がありますね。大きなキルト作品を作っている様子が見られます。
アンの部屋。アンが着ていたパフスリーブのドレスがベッドの上に。
マリラの部屋。無駄のない、シンプルに整った部屋です。
来客用の寝室です。白を基調としたかわいい部屋です。
オーチャードスロープ・ダイアナの家。腹心の友ダイアナの家です。
ダイアナの家の中には、アンやその他登場人物の人形が展示されていました。窓の向こうには、グリーンゲイブルズが見えます。
リンド夫人の家。アンと大げんかしたこともある、おせっかいだけど親切なおばさん、リンド夫人の家です。
アンが通った教会。日曜学校では、アンがたくさんの友達と出会いました。プリンス・エドワード島に実在するユニオンチャーチをモデルに忠実に再現されています。
以前は、ここで結婚式を挙げることができたそうです。
アンが通った学校。アンがギルバートの頭を石板で叩いてしまったシーンが印象的でしたね。
マンホールにもアンがいました!
ケンジントン駅。プリンス・エドワード島を初めて走る横断鉄道の駅だったそうです。今のイギリスにもありそうな、石造りの駅です。
カナディアンワールド公園はすり鉢状になっています。ケンジントン駅からみる景色。紅葉が美しい。
輝きの湖に映り込んだ風景が美しい!
アンとギルバードが語り合ったのはあの橋の上かもしれませんね。
秋の紅葉と赤毛のアンの世界を思う存分楽しむことができました。両親もとても楽しかった!と大満足でした。
寂れた感じはあるものの、自然の美しさが素晴らしくとても気持ちのいい公園でした。
2019年で閉鎖してしまうとは、とても残念な気持ちです。近くにあったら度々訪れたいと思うような素敵な公園です。
グリーンゲイブルズの部屋の内部だけでも、どこかで保存されることを願います。
芦別市「カナディアンワールド」へのアクセス、基本情報
● 札幌中心部から道央自動車道経由 約1時間45分
● 住所 芦別市黄金町731番地
● 開園期間 2019年4月27日(土)〜10月20日(日)
● 2019年10月20日をもって閉園予定
● 開園時間 10:00-17:30
● 入園料 無料
● 駐車場 有り 無料
● 問い合わせ 0124-28-2231
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