北国の生活と開拓の労苦を伝える身近な文化遺産である「さっぽろ・ふるさと文化百選」。札幌市内各所に、建物・遺跡・街並みなど100カ所あります。
その中の1つ、札幌藻岩山のふもとにある『旧小熊邸』をご紹介します。昭和初期に建築された家屋ですが、1998年に現在の場所に移築され復元されました。近くには藻岩山ロープウェイ乗り場もありますので、藻岩山散策の際にはぜひ訪れてみたい場所です。
旧小熊邸とは
小熊邸は北海道帝国大学(現在の北海道大学)の小熊捍(まもる)博士の住居として、建築家田上義也の設計により建築されました。
当時、北海道の建築の第一人者であった建築家田上氏は、アメリカの著名な建築家フランク・ロイド・ライトに師事しており、深く張り出した軒、大きな亀甲窓、谷の多い屋根などの外観を特徴とする邸宅となっています。
札幌市が選定した「さっぽろふるさと文化百選」に選ばれ、中央区南1条西20丁目に建てられたものを、1998年藻岩山のふもとに移築・復元されました。
2017年までは、ろいず珈琲店として使用されていましたが、現在はフィッシング・アウトドア用品を取り扱い、カフェを併設する『ドリーバーデン』というお店に生まれ変わりました。
1階と2階のカフェスペースは、藻岩山ロープウェイ乗り場からすぐということもあり、多くのハイカーや観光客で賑わっています。
施設内の観覧は、フィッシング・アウトドアコーナーまたはカフェスペースご利用の方のみ可能です。
旧小熊邸の外観
バス、市電を下車しロープウェイ乗り場方面へ歩きます。藻岩原始林の入り口でもある伏見東緑地に旧小熊邸はあります。
目に美しい緑の中に旧小熊邸は佇みます。
1階、2階に見られる幾何学的なサッシ割りをした五角形の欄間付き窓。
藻岩山側からみると、特徴的な深く張り出した軒、谷の多い屋根がよく見られます。
「さっぽろふるさと文化百選」のほか、「都市景観重要建築物」としても選定されています。
旧小熊邸宅の施設内の様子
レトロな雰囲気の落ち着いたカフェスペース。
驚くほどの品揃えのフィッシング・アウトドアコーナー。
旧小熊邸のテイクアウト・ソフトクリーム
カフェはテイクアウトも対応しています。コーヒーとラテは432円。
ぐるぐる巻きの珍しいコーンはサクサクの食感。
旧小熊邸「ドリーバーデン」へのアクセス・基本情報
● 地下鉄東西線「円山公園」からJRバス[循環円10・11]ロープウェイ線、「ロープウェイ前」下車、徒歩4分
● 市電「ロープウェイ入口」駅から徒歩10分
住所:札幌市中央区伏見5丁目3-1
TEL:011-213-1235
営業時間:11:00〜20:00(※営業時間は変更となる場合があります)
定休日:木曜日
駐車場:あり(無料)
まとめ|札幌・藻岩山散策にはぜひ立ち寄ってみては
札幌藻岩山のふもとにある『旧小熊邸』をご紹介しました。「さっぽろ文化百選」と「都市景観重要建築物」に選定されている昭和初期に建築されたレトロな建物です。
近くには藻岩山ロープウェイ乗り場もありますので、藻岩山散策の際にはぜひカフェスペースでゆっくりくつろいでみてください。
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