英語の絵本を育児に取り入れたい、でもどんな絵本を選べばいいのかわからない!という悩みをお持ちではないでしょうか?
英語の絵本は、お子さんの年齢、英語レベル、興味に合わせて選びたいものです。
インターナショナルスクール教師と子育ての経験のある筆者が、実際にスクールで使用していた絵本、子供達に読んで聞かせた絵本の中からおすすめをご紹介します。
▽ 英語絵本の具体的な選び方、読み聞かせ方については「乳幼児向け英語絵本の選び方、読み聞かせ方:絵本で広がる親子の世界」で詳しく解説しています。
0〜3歳:初めての英語絵本
0〜3歳の赤ちゃん期のお子さんにおすすめの英語絵本は、
● 鮮やかな色彩を使った、比較的シンプルな絵が描かれているもの
● 単語数は少なめ、1ページに1語または1文のもの(成長に応じて文字数の多いものに)
● 同じフレーズ・パターンが繰り返し出てくるもの
● 小さなサイズ(ベッドやお出かけに便利)
● 材質はビニール製、布製、ボードブック
The Very Hungry Caterpillar
色紙を貼り付けるコラージュの手法を使った、アメリカの絵本作家エリック・カールの作品。1969年に出版されてから、いまなお世界中で愛され続ける名作です。
2021年5月に作者エリック・カールの訃報を耳にし、あらためて遺された作品の素晴らしさに気づかれた方も多いのではないでしょうか。
腹ペコあおむしが、一週間かけてお腹いっぱい食べ物を食べ、美しい蝶になるまでを描いたお話。曜日の名前や食べ物の名前に触れることができます。
Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?
赤ちゃんや、英語初心者にぴったりの本です。The Very Hungry Caterpillarの著者エリック・カールによるカラフルな絵本。エリック・カールの本はどれも素晴らしいので、何冊も手元に置いておきたいものです。
繰り返し韻を踏んだり、同じ表現が繰り返され、しだいに一緒に読めるようになります。
我が家の子供達のお気に入りで、繰り返し読むうちに2歳でもまるごと覚えてしまいました。
Polar Bear, Polar Bear, What Do You Hear?
こちらもエリックカールの作品。Brown Bear, Brown Bear, What Do You See? 同様、繰り返し韻が踏まれ(rhyme)、リズミカルに楽しめる絵本です。
様々な動物、色の名前に触れることができます。
カラフルで可愛い絵に子供たちも夢中になり、何度も読みたくなります。自然に表現を身につけることができます。
1,2,3 to the Zoo:A Counting Book
こちらもエリック・カールの絵本です。汽車に乗ってゾウ、カバ、ライオンなどの動物が現れる楽しい本です。
数字や、物を数えることの導入に役立ちます。エリック・カール独特のカラフルで迫力ある絵が魅力です。
Good Night, Gorilla
ベッドタイムの読み聞かせにぴったりの絵本。動物園の動物たちが、眠りにつく場面が描かれています。いたずら好きなゴリラの行動が楽しい。
声をおとしながら静かに「Good Night」とページをめくります。最後には思わず笑ってしまい、ほっこりします。
我が家の子供達が、何百回も読んだ絵本です。
Hug
HUGなど3語だけというシンプルな言葉の本ですが、ハグをあげること、ハグをもらうことの喜びを感じられるあたたかい気持ちになります。
言葉がない部分を埋めるほどの、想像をかき立てる絵が魅力です。
Goodnight Moon
60年以上もの間、世界で愛され続けている定番絵本です。うさぎの男の子と一緒に、お部屋にある様々なものに「Good Night」を言いながら眠りにつく、ベッドタイムにぴったりの本です。
韻を踏んでいる単語がたくさん出てきます。シンプルな文章と絵ですが、我が家の子供たちがはまりまくった心落ち着く絵本です。
出てくる文章も、子供たちはあっという間に一緒に言えるようになります。我が家はボードブック版ではなくペーパーバック版を持っていますが、色合いが絶妙なところがポイントが高く気に入っています。
仕掛け絵本
Pat the Bunny
赤ちゃん本のベストセラー。初めての絵本に、ギフトにぴったりのしかけ絵本です。
「いっしょにやろうよ」と参加をうながすフレーズで、子供たちの興味を誘います。香りがする紙でできた花をかいだり、ふわふわのウサギに触れたり、五感を刺激するしかけが詰まっています。
Dear Zoo
世界中で人気の定番絵本。動物園に「ペットを送って!」とお願いすると、次々と動物が送られてきます。フラップをめくると動物の全体が見えます。
シンプルな文章を使用しているので読みやすいです。 繰り返し同じ表現が出てくるので、表現が身につきます。様々な形容詞にも触れられます。
Where's Spot?
作者エリック・ヒルが2歳の息子のために書いた絵本です。今やスポットは人気シリーズとなっています。
お母さん犬のサリーが、家中息子のスポットを探します。スポットがいそうなところをめくって探すことができます。めくると様々な動物が隠れています。
短い文章で文字もイラストも大きく描かれていて、小さな子供にぴったりです。
Where is Maisy?
人気のメイシーちゃんシリーズの一冊。簡単な英語と、カラフルでシンプルな絵柄で読みやすい絵本です。
ドアや窓のフラップを開けたりと、子供が喜ぶ仕掛けが隠れています。
テーマ別の英語絵本
2歳頃からは自分の身の回りのことに、理解や興味が広がる時期です。アルファベット、色、形、数字、日常生活のことを学ぶのにぴったりの年齢です。
My First ABC
アルファベットを勉強中の小さな子供にぴったりの本です。丈夫なボードブックにカラフルで明るい写真を使用しています。
写真を指差して、それぞれの名前を言ってみたりボキャブラリーも増えます。
Dr. Seuss's ABC: An Amazing Alphabet Book!
もっとも愛される児童本の作者の一人Dr. Seuss。その軽快な言葉遊びと、個性的なキャラクターが人気です。
リズミカルな言葉が子供達にすぐに浸透します。我が家の英語育児にはかかせない存在。面白すぎて、何度もなんども読みたくなります。
Dr. Seussの他のシリーズと合わせて、ぜひお楽しみください。
Chicka Chicka Boom Boom
楽しく歌うようにアルファベットを学ぶことができます。ビビッとなココナッツツリーとアルファベットのイラストが目を引きます。
動画サイトで見ることもできますので、読み方がわからない方は参考にできます。繰り返し読んだり、歌ったりするうちに忘れられなくなる本です。
Five Little Monkeys Jumping on the Bed
ママモンキーに「おやすみ」を言ったと思ったら、5匹のモンキーがベッドで飛んで落ちてしまうお話。5、4、3、2、1とカウントダウンができるようになります。
繰り返し出てくるフレーズを簡単に覚えてしまえます。小さな子供たちが、楽しくてしょうがないお話です。
PreschoolではTen little Monkeysにして、10からカウントダウンして歌っています。
Potty
トイレトレーニングに取り組む親子にぴったりの絵本です。
シンプルなフレーズ。明るくユーモアのある絵柄。トイレトレーニングに興味がわいてきます。
Where Is Baby's Belly Button?
赤ちゃんの目はどこかな?赤ちゃんのお口はどこかな?などと、フリップをめくる仕掛け絵本です。
シンプルで明るい色使いのイラストとシンプルなフレーズで、体のパーツの名前にも注目させ学ぶことができます。
Under her Hatなどの、どこにあるのかという表現を応用して遊ぶこともできます。
Maisy Goes to Preschool
人気のメイシーちゃんのプリスクールの1日を描いたお話です。お友達とお遊んだり、おやつを食べたり、お手洗いに行ったりとメイシーちゃんと一緒に体験できます。
まだ幼稚園に行ったことがない子供達にとって、幼稚園ってどんなところ?何をするの?という疑問に答えてくれます。
From Head to Toe
エリック・カールの作品です。カラフルな絵柄が美しく、様々な動物が現れます。
それぞれの動物が、「この動作できる?」と聞いてくるので、「できるよ!」と答えます。同じフレーズが繰り返されるので、「Can you do it?」「I can do it!」の表現が身につきます。
歌をもとにした絵本
英語圏の子供達が日常や幼稚園で歌う歌も、親子で歌いながら楽しみたいものです。歌から自然に英語を学べます。
Twinkle ,Twinkle , Little Star
キラキラ輝く表紙がかわいい絵本です。歌をうたいながらページをめくって楽しめます。
シンプルな歌なので、お子さんとママと一緒に楽しめます。我が家の子供達は、赤ちゃんの頃のオムツ替えにこの歌や「Head, Shoulders Knees and Toes」を歌いました。大好きな歌なのでオムツ替え中も、動き回らずあっという間でした。
The Wheels on the Bus
アメリカの子供達が誰もが知っているNursery Rhyme(童謡)が絵本になっています。 幼稚園までの年齢の子供には楽しくてしょうがない本です。
本を見ながら一緒に歌ってみましょう。ジェスチャーも加えながら親子で盛り上がれます。
我が家は、車や自転車でのおでかけの定番ソングです。不機嫌な時も、退屈になりそうな時もこの歌で何度も乗り切りました!
バスに乗っているもの「ワイパー」「赤ちゃん」「ママ」などの様子を表現していきます。慣れてきたら、お子さんの名前を入れて替え歌をして遊ぶのも楽しいです。
The Itsy Bitsy Spider
定番の手遊び歌の絵本です。手遊び歌に出てくる小さくて元気なクモが、様々なものに遭遇します。
絵柄と色彩がとてもきれいです。この手遊び歌も、子供たちにはとても楽しいもので飽きることがありません。
Old Macdonald Had a Farm
誰もが聞いたことがある定番ソングの絵本です。牧場で動物が次々に登場します。
動物の鳴き声を、英語で学ぶことができます。日本語での鳴き声と違うところが、子供達には新鮮で楽しいところです。
様々なバージョンがありますが、どのバージョンであっても同じ表現が繰り返し出てくるので、表現を覚えることができます。
Row, Row, Row Your Boat
古くから歌われている定番のNursery Rhyme(童謡)の1つです。特に小さなお子さんにおすすめ。
手を取り合ってボートを漕ぎながら、何度もなんども繰り返して歌える歌です。お子さんとのコミュニケーションにぴったりです。
歌をゆーっくりにしたり、超高速にしたりとスピードを変えて歌うと楽しいです。
Hickory, Dickory, Dock
伝統的なNursery Ryme(童謡)の1つを、絵本にしています。可愛いねずみが時計を上り、時計が鳴って1時、2時、3時と時間を告げます。
時間の概念の導入にぴったりの絵本です。
ネイティブに人気の定番絵本
英語圏の子供達に人気の絵本を集めてみました。
The Cat in the Hat
もっとも愛される児童本の作者の一人Dr. Seuss。その軽快な言葉遊びと、個性的なキャラクターが人気です。
意味はわからなくても、リズミカルな言葉になんだか楽しくなってきます。我が家の英語育児にはかかせない存在。面白すぎて、何度もなんども読みたくなります。
Dr. Seussの他のシリーズと合わせて、ぜひお楽しみください。
Swimmy
谷川俊太郎氏による日本語版も人気のお馴染みにお話。絵を見ているだけで癒される一冊です。
お友達はみんな赤だけど、一匹だけ黒のスイミー。スイミーが、勇気をもってお友達とチームワークで危険を克服します。心温まるお話です。
We're Going on a Bear Hunt
30年以上愛され続けている名作です。4人の子供とお父さんが、勇ましく熊狩りに出かけます。
「怖くない」と自分たちに言い聞かせて、草むらの中を通り抜け、冷たい川を渡ります。様々な場所を通り抜ける時の擬音語がとっても楽しい絵本です。
I spy
「ミッケ」のタイトルで日本語版も出版されている、世界中で愛されている本です。
各ページに隠れている、バス、恐竜、ブロック、ドミノなどの様々なアイテムを探します。ウォーリーをさがせのアイテム版のような本です。
写真がとても美しいので、それぞれのページを見ているだけで楽しいです。大人も本気で探さないと全てのアイテムを見つけることができないほど精巧に作られています。
Love you forever
1986年の出版以来、世界で愛されている作品です。親子の絆、受け継がれていく愛情に涙が溢れます。
赤ちゃんが、暴れん坊の2歳になっても、言うことを聞かない9歳になっても、少年、青年になっても、お母さんは同じ歌を歌い続けます。「ずっと愛しているよ」という子守唄です。
The Mitten
ウクライナ民話「てぶくろ」のお話です。少年が雪の上に落とした白い「てぶくろ」の中に、次々と動物が入っていきます。
モグラ、ウサギ、ハリネズミ、クマの描写が美しく、色彩にも温かみを感じます。ページの右側と左側にも小さなストーリーが展開されています。
Richard Scarry's Best First Book Ever
アメリカの児童文学作家リチャード・スカーリーの作品は、どれを選んでもはずれはない!というほどのクオリティーです。
家の中、学校、病院などの様々な場面での言葉、アルファベット、色、形、数字、体の部分の名前などを楽しみながら学ぶことができます。
愛着が湧いてくるキャラクターと、温かみのある色彩のイラストが魅力です。
英語辞書
絵本の英語辞書を眺めているだけで、英語の世界と子供達の興味がぐんと広がります。
Richard Scarry's Best Picture Dictionary Ever
アメリカの児童文学作家リチャード・スカーリーによる絵辞典。
2,500を超える単語と、1,000を超えるイラストが掲載されています。ブタのファミリー、ウサギのファミリー、クマのファミリーなど、多くの動物が登場します。動物たちの様々な場面での表情がとにかく面白い。
それぞれの単語に例文があるので、大人の英語学習者にも役立ちます。
アルクの2000語えいご絵じてん
語学教育に定評がある「アルク」の音声付き英語辞典です。タッチペンで付きのバージョンもあります。
アメリカ中西部を舞台に様々な場面で、アルクが厳選した小学生のうちに身に付けたい語彙が登場します。絵から単語の意味を知り、文字にも慣れ親しむことができます。
音声付き
音声付きの絵本なら、英語に自信がないママにも安心です。子供と一緒にページをめくったり、指で文字を追いながら音声を聞いて楽しみましょう。
Curious George
Eテレでも放送されていた「おさるのジョージ」の絵本は、CDとセットで販売されているものが多くあります。英語に自信がないママやパパにもおすすめです。
どのエピソードも、かわいいジョージが何をするのかわくわくせずにはいられません。黄色い帽子のおじさんとのやりとりが微笑ましく楽しいお話です。
A Teddy Bear
捨てられたテディ・ベアを女の子が見つけるお話です。ばらばらになっていたけど、目をつけ、鼻をつけてあげると、、、というお話です。
シンプルなお話と英単語で、英語学習者にぴったりの絵本です。音声CDがついているので、子供達はあっという間に物語に引き込まれていきます。
我が家の子供達も、何度もなんども読んだお話です。
多読
多読の教材は、ネイティブの子供達も利用してリーディングの力を養います。1単語、1文などの短い文章から始まるものがありますので、赤ちゃんの頃から、英語ビギナーから利用できます。
Creative Teaching Press Learn to Read
英語子育てにはかかせないアメリカの出版社CTP(Creative Teaching Press)の英語教材です。すべてペーパーバックの教材で、短く読みやすい文章で構成されています。
4つのカテゴリーSCIENCE、MATH、LANGUAGE ARTS、SOCIAL STUDIESに別れていて、それぞれが3段階にレベル分けされています。様々な分野の言葉を、レベルを追って学ぶことができます。
Oxford Reading Tree
イギリスの約80%以上の小学校で採用されている「国語」の教科書です。わんぱくな3兄弟と、愛犬フロッピーなどたくさんのキャラクターが登場します。
ユーモアがあり、楽しい短いお話が200話以上あり、ネイティブの子供達が日常で使う自然な英語を学べます。
鍵となる表現が繰り返し登場し、10段階にレベル分けされているので、段階を追って学習し英語表現を身につけることができます。
Scholastic Clifford Phonics Fun
「おおきいあかいクリフォード」として日本でも知られているキャラクターの絵本です。アメリカの児童文学作家ノーマン・ブリッドウェルガ1963年に発表して以来、その愛らしい犬のクリフォードが人気です。
12冊の絵本が、ファンバッグに入っています。犬のクリフォードとお友達、家族との冒険を通して、英語学習ビギナーが覚えておきたい表現を紹介しています。
繰り返しでてくるフレーズから、表現を自然に身につけることができます。
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