札幌の観光名所といえば「札幌市時計台」。日本三大がっかり名所なんて言われることがありますが、そんなことは全くありません。
筆者も初めて訪れた時は、建物の歴史と美しさに感動しました。外から見るだけではわからない「札幌市時計台」の魅力をお伝えします!
- 札幌市時計台のアクセス・基本情報
- 札幌時計台とは
- 札幌市時計台の館内のみどころ
- バリアフリー設計
- 4つの写真撮影ポイント
- 夜はライトアップが美しい札幌市時計台
- まとめ|時計台は外から見るだけじゃない!魅力いっぱいの観光名所
札幌市時計台のアクセス・基本情報
● 「札幌駅」から徒歩10分
● 地下鉄「大通駅」から徒歩5分
● 住所:北海道札幌市中央区北1条西2丁目
● TEL:011-231-0838
● 営業時間:8:45〜17:10(入館は17時まで)
● 定休日:1月1日〜3日
● 料金:大人200円、高校生以下は無料
● 駐車場:なし
● 公式サイト:札幌市時計台
駐車場はありませんので、近隣のコインパーキングをご利用ください。
時計台の玄関を入ると、右手に事務所がありますのでこちらで料金を支払います。JAF
札幌時計台とは
「札幌市時計台」の正式名称は「旧札幌農学校演武場」と言います。1970年に、国の重要文化財に指定されています。
明治4年、アメリカ農務省長官ケプロンが開拓使顧問として来日し、農学校設置の必要性を説き、明治9年8月に北海道大学の前身である札幌農学校が開校しました。
時計台は、農学校の演武場(つまり、体育館)として建設されました。
札幌農学校には、マサチューセッツ州立農科大学の学長で「青年よ大志をいだけ」とう言葉で有名なクラーク博士やW.ホイラー先生など世界から優秀な先生が招かれ、のちの北海道大学となりました。
札幌農学校の卒業生には、新渡戸稲造や、宗教家・内村鑑三、植物学者・宮部金吾、小説家・有島武郎などの有名人がいます。
現在は、農学校と時計台の歴史を紹介する資料館として、2階のホールでは演奏会や講演会などの催しの場としても使用されています。
札幌市時計台の館内のみどころ
1F 小展示室(農学校講義室)
北海道、札幌の主要な文化財が紹介されている展示。札幌時計台以外にも訪れてみたい、名所、歴史建造物がたくさんあります。
1F 大展示室(農学校博物標本室)
農学校の歴史、演武場の建設とクラーク博士について、資料やパネル展示によって知ることができます。
設計を担当したのは豊平館の設計も手がけた足立喜幸であったと考えられるそうです。演武場の設計金額は4,748円だったそうです。今の価値でいくらですかね?
札幌農学校の生徒であった有島武郎の小説「星座」をはじめとして、札幌を舞台にした小説や随筆などに札幌時計台が描かれています。
北海道の風土や札幌の街をイメージさせる代表的な建物として、戦後多くの歌の中にも登場しています。青江三奈さん、石原裕次郎さん、都はるみさんなどの歌謡曲にも登場していますね。
2F ホール(農学校演武場)
2階演武場の広い空間は、百年の歴史を感じる落ち着きのある空間です。明治時代は、授業などを行う行動として使用され、現在も夜の演奏会や講演会で使用されています。
アメリカの中西部の建物をまねて建てられ、木造で飾りが少ないシンプルなものでした。
木のぬくもりを感じる、暖かく静かな空間。ずっと座っていられそう。
こちらのクラーク博士像は、教頭として着任した50歳当時の写真や資料を元に製作されました。
クラーク博士と一緒にベンチに腰掛けて記念撮影できるので、大変人気です。後ろの星も可愛いんですよね。
時計が動く仕組み、鐘を打つ仕組み、保守点検の説明映像が見られます。「札幌時計台の兄弟たち」として、札幌時計台と同じハワート社製の塔時計を使用したアメリカ13カ所を紹介しています。
塔時計台は演武場の建物とともに国の重要文化財に指定されています。稼働している国内最古の塔時計台装置として、日本機械学会より「機械遺産」第32号に認定されています。
約130年前の時計なのに、1日のずれは1秒あるかないか!寒いと振り子が縮んで時計が進み、夏は伸びて遅れがちになるので、保守係の人が毎日時計を調整しています。
本物の時計装置は現役で活躍しているため、塔の中に入って実物を見ることはできませんが、同じ仕組み・同じアメリカ・ハワード社製の姉妹機が展示されています。
ネジを巻き、豊平川の石の振り子によって時計の針が進む仕組みです。常駐のボランティアに解説をお願いすることをお勧めします。その奥深さに感動しますよ。
時計塔は5層構造となっています。5階の鐘から打鐘用のおもりが下がる1階までで時計の機能を果たします。
塔時計の内部も少しガラス越しに見えます。
ガラスの上部に掲げられている言葉は、新渡戸稲造のもので「Haste not & Rest more」とあります。働きすぎの教え子に対して、「急がず、もっと休みなさい」との言葉をかけています。
赤い星(五稜星)
サッポロビールの缶や瓶に使われている星のマークが札幌時計台にもあります。開拓使が旗や建物に描いた「五稜星」がルーツであり、開拓のシンボルと言われています。
北海道庁旧本庁舎、豊平館、サッポロビール博物館、清華亭など、今も札幌の各所に残る五稜星を探してまわるのも楽しいですよ!
バリアフリー設計
階段もとても古いですが、エレベーターがありますので、車椅子でも見学が可能です。館内は段差をなくした構造になっています。
4つの写真撮影ポイント
せっかく時計台に来たのだから、より良い写真を残したいものですよね。写真撮影のポイントをお教えします。
札幌市時計台の撮影台
時計台前の撮影台。ここからの撮影時はスマホを縦に持って撮影すると、人物と時計台がきれいにおさまります。
時計台正面ビルの2F
時計台の正面のビルの2階は「時計台撮影テラス」として開放されています。階段で2階に。
時計台の全体を撮影することができます。近くからでは撮れない写真になりますね。
札幌市役所19階の展望回廊
札幌市役所の19階の展望回廊は誰でも利用できる無料の展望台です。札幌市街、藻岩山、石狩湾までの眺望が楽しめるおすすめのスポット。
北側の展望回廊からはこんな写真が撮れます。おもちゃのお家とお庭みたいで可愛い。
▽展望回廊の詳細はこちらの記事
時計台の庭の撮影ポイント
時計台の庭も素敵な空間です。冬は入れませんが、夏は緑があふれ気持ちのいい場所です。
札幌市が1998年から採用しているデザインのマンホールがお庭にありますので探してみましょう。札幌市のシンボルである時計台とサケが描かれたデザインです。
着色されたカラーのマンホールは、札幌市下水道科学館と札幌市時計台の2カ所だけです。
夜はライトアップが美しい札幌市時計台
札幌市時計台は通常17:10に閉館になりますが、夜にライトアップされた時計台も魅力的です。
雪景色の時計台も、秋の紅葉時の時計台も、花咲く春にもいろんな表情になり写真映えします。
まとめ|時計台は外から見るだけじゃない!魅力いっぱいの観光名所
札幌市時計台は日本三大がっかり名所なんて言われることがありますが、そんなことは全くありません。時計台の美しさと歴史に感動するおすすめ観光名所です。
毎正時に時を告げる時計台の鐘の音、札幌開拓の歴史、季節ごとに異なる美しさを見せる時計台の姿をぜひお楽しみください。
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